「税金で行った仕事を数値で評価してください」


通勤電車の中で見かける納税期日を知らせるポスター。
もう何年も、当たり前のように眺めていました。
あーそんな時期か。うちは年払いだから大丈夫だわ、と思う程度でした。

それが最近になってふと疑問が浮かび上がりました。

どれだけの税金を使ってこの告知をしているのだろう?
このポスターでどれだけ回収率がアップしたのだろう?
告知の費用と、回収できた税金額は釣り合っているのかしら?

当市には事務事業評価表も存在しているけれど
それをみたところで、この疑問は解決しません。

議員メシ活動(議員に直接会いに行く活動)で面識のある議員にメールで質問してみました。
すると、調査してお返事します、とのこと。
さすが、トップ当選議員だなぁ、と感謝です。

質問は、
①ポスターと宣伝にかかる費用。
②電車内告知で回収できる税収効果の数値的根拠。

二週間ほど待って回答がきました。

①の回答は、
「ポスターにかかる費用は、ポスター制作費が約40万、鉄道会社への広告費が約346万円でした。」

これではポスターの量と、広告の掲載の時間の単位と回数が分かりません。
再質問メールをしましたが、これが最終回答なのだな、と察せられる文面の返信でした。

②の回答は添付ファイルでの担当部署からの文書。
この中にひとこと「具体的な効果の測定は困難である」と。
前後の文は、いかに徴税方法に工夫をしているかの説明に終始していました。

納税者から徴収するときはびた一文負けないのに、
質問への不十分な回答で良しとする。
納税者が舐められている、ということです。
納税者の皆さん、威張っちゃいけないけど、舐められちゃいけないんです!

税金はお金であり、数字に表すことができます。
その税金を使って、行政が仕事をします。
行政の仕事は「儲ける」仕事ではないので、
仕事の評価を数値化するのは難しいのかな、と思っていました。

しかし、アメリカやイギリスでは「規制影響評価」という考え方に基づき、
グリーンブックという規制のコストを算出するマニュアルがある、というのです。
日本政府もそのことは知っており、
政策評価法という法律まであるのに、
予算をつけずグリーンブックの翻訳はでストップ、その仕組みを進めていないだけ、と知りました。

それが、こちらの動画で説明されています。
https://youtu.be/jznWuAgbNno

こちらの動画では、レジ袋有料化義務化が一例として取り上げられています。

レジ袋の有料化を義務化することが
ほんとうに国民のため、世界のためになるのなら喜んで従います。
けれども、経産省や環境省の説明と、実生活で感じていることと差があり、
どうしても腑に落ちません。
1年やってみて、どんな効果があったのか、数値で表してくれれば
もう少し納得できるのかもしれません。

国や地方自治体に対し、税金で行った仕事の評価を、納税者へ数値で示してください。
納税の義務を果たしている納税者には、それを知る権利があるはずです。
そのように役所に働きかける議員が増えること。
そして、そのような仕事をする議員を応援する、市井の人々こそが
日本をもっともっと素晴らしい国に変えていく!

私はそう思っています。

福永文子

神奈川県川崎市在住 着付け講師