「今後の米国に大きな影響を及ぼすもう1つの選挙」


2020年、トランプとバイデンの大統領選挙ばかりが注目されていますが、大統領選挙と同時に行われる上院議員選挙も極めて重要です。上院は政権高官人事などに強い権限を持っており、その選挙結果は2020年以後の米国政局や政策決定の方向性を基礎付けることになるでしょう。

共和党現職上院議員らの再選への道のりはかなり厳しい状況です。民主党候補者が相対的に優勢を確立している理由は、豊富な個人献金のネットからの流入です。資金力は米国の選挙では勝敗を左右する要素となります。

民主党が議席を失う可能性が高いのはアラバマ州1州のみです。一方、共和党が保有している議席のうち、民主党候補者が優勢または互角である選挙戦は9議席分もあり、特にアリゾナ州とコロラド州は民主党候補者が共和党現職を破る可能性が高まっています。

共和党にとって、この2州での敗北はおそらく想定の範囲内です。しかし共和党の誤算は本来優勢であったのに急速に議席維持の見通しが悪化している他の7議席でしょう。中でもメイン州、アイオワ州は最も困難な選挙戦を強いられています。アイオワ州では米国史上2番目の選挙資金が投じられる選挙となっており、上院過半数を左右する攻防の最前線ですが、バイデン支持が強まりつつあり共和党にとって厳しい戦いとなっています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

次期米国大統領の自由を制約する上院議員選挙